「パデルって何?」
2026年の愛知・名古屋アジア大会で初めて名前を知る人も多いかもしれません。見た目はテニスに近いのに、コートの周囲はガラスや金網で囲まれ、壁に跳ね返ったボールまで使ってラリーを続けます。
最初に映像を見ると、「え、今のボールまだ返していいの?」となる不思議なスポーツです。
ところが、国際パデル連盟(FIP)によると、2026年6月時点で世界のプレーヤーは約3,800万人、加盟連盟は100。日本ではまだ一般的とは言いにくい一方、世界ではすでに大きな競技人口を持つスポーツへ成長しています。
しかも2026年、パデルは愛知・名古屋アジア大会の正式競技になりました。
「海外ではすでに巨大化しているのに、日本ではこれから知られる」。今まさに、そんな段階にあるスポーツです。
パデルとは?一言でいうと「壁まで使えるダブルステニス」
パデルは、テニスとスカッシュの要素をあわせ持つラケットスポーツです。基本は2対2のダブルスで行います。
公式コートは10m×20m。テニスコートより小さく、周囲を強化ガラスや金網で囲んでいるのが大きな特徴です。
ラケットも独特で、テニスラケットのようなガットはありません。穴の開いた板状の専用ラケットを使います。
そしてパデル最大の特徴が「壁もプレーの一部」ということ。
自分のコートでワンバウンドしたあと、後ろのガラス壁に当たったボールでも、条件を満たせば打ち返せます。
普通のテニスなら「抜かれた」と思う場面から、もう一度ラリーが続く。ここがパデルの面白さです。
テニスと何が違う?初心者向けに比較
| 項目 | パデル | テニス |
|---|---|---|
| 基本人数 | 2対2 | 1対1/2対2 |
| コート | 10m×20m・壁あり | 壁なし |
| ラケット | ガットなし・穴あき | ガットあり |
| サーブ | アンダーハンド | オーバーハンド可 |
| 壁の使用 | できる | できない |
| 得点 | テニスに近い | 15・30・40… |
サーブも特徴的です。パデルではボールを一度バウンドさせ、腰より低い位置からアンダーハンドで打ちます。
ラケットも短めで扱いやすく、JOCは初心者や子どもから高齢者まで、レベルを問わず楽しみやすい競技として紹介しています。
一番面白そうなのは「壁に当たっても終わらない」ところ
パデルを知らない人に一つだけ特徴を伝えるなら、やはり壁です。
相手のショットが自分のコートでバウンドし、そのあと後ろのガラスへ当たる。テニスなら抜かれたように見える場面でも、パデルでは壁から戻ってきたボールを待って打ち返せます。
そのため、単純に速い球を打てば終わりという競技ではありません。ロブ、角度、ネット前の位置取り、ペアとの連携、壁からの反射まで考える必要があります。
「決まったと思ったボールが返ってくる」。見る側にとっても、ここを知ると試合がかなり分かりやすくなります。
世界では約3,800万人がプレー
国際パデル連盟(FIP)は2026年6月、世界のパデル人口を約3,800万人、加盟連盟を100と発表しています。
日本ではまだ「聞いたことはあるけど、よく知らない」という人も多い競技なので、この規模はかなり意外です。
広がっている理由の一つとして考えられるのが、入りやすさと奥深さのバランスです。
- 基本は4人で楽しめる
- ラケットが比較的扱いやすい
- 壁があるため独特のラリーが続く
- 上級者になるほど位置取りや壁の使い方が重要になる
- ペアとの連携が勝敗に直結する
初心者はまずボールを打ち合うだけでも楽しめる一方、上級者になるとかなり戦略的になる。入口は分かりやすく、突き詰めるほど奥が深いタイプのスポーツです。
2026年、愛知・名古屋アジア大会で正式競技に
日本でパデルの名前が一気に広がる可能性があるのが、第20回アジア競技大会(2026/愛知・名古屋)です。
パデルは今大会で正式競技として採用され、男子ダブルス・女子ダブルスが実施されます。
JOCの2026年9月24日時点の競技情報では、パデルの日程は9月28日〜10月3日。9月28日は男女ダブルス1回戦、10月3日は男女ダブルスの3位決定戦・決勝が予定されています。
つまり、この記事公開時点では競技開始のわずか4日前です。
大会中に映像を見て「あのガラスに囲まれたテニスみたいな競技は何?」と気になった人が増える可能性があります。
日本代表は男子・女子の2ペア
日本パデル協会が発表した愛知・名古屋2026の日本代表は、次の2ペアです。
| 種別 | 日本代表 |
|---|---|
| 男子 | 富田一輝・畠山成冴 |
| 女子 | 徳本佳恵・塚本早紀 |
いずれも2026年5月に行われた日本代表選考大会の優勝ペアです。
「世界で流行している新しい競技を日本開催の国際大会で見る」というだけでなく、日本代表がどこまで戦えるのかも見どころになります。
初めて試合を見るなら「壁」だけ見れば面白い
初めて観戦するなら、細かいルールを全部覚える必要はありません。
まず注目したいのは、「後ろへ抜けたように見えるボールをどう処理するか」です。
強いショットを打たれても、壁から戻ってくるボールを利用して守れる。逆に攻撃側は、単純に速いボールを打つだけでは決めきれません。
壁を理解すると、「小さいテニス」ではなく、別の戦術を持ったスポーツだと分かってきます。
ピックルボールとは別のスポーツ
最近名前を聞くことが増えた「ピックルボール」と混同しそうですが、別のスポーツです。
大きな違いの一つは、パデルでは壁がゲームそのものに組み込まれていることです。
イメージとしては、「テニスのルールをベースに、スカッシュの壁要素を加えたスポーツ」と考えると分かりやすいです。
日本でもパデルを体験できる
専用コートが必要なスポーツですが、日本国内にもすでにパデル施設があります。
日本パデル協会は全国のコート一覧を公開しており、北海道から九州まで複数の施設が掲載されています。大阪にも複数のパデルコートがあります。
施設によってはラケットのレンタルや初心者向け体験を用意しているため、「まず一回やってみる」までのハードルは想像より低そうです。
パデルは日本でも流行るのか?
ここからは予想です。
専用コートが必要なので、どこでもすぐ遊べるスポーツではありません。そのため、日本でどこまで普及するかはまだ分かりません。
一方で、パデルには映像を見ただけで普通のテニスと違うことが伝わる強さがあります。
- ガラス張りのコート
- 穴の開いたラケット
- 壁から跳ね返るボール
- 2対2で続く長いラリー
短い動画でも特徴が伝わりやすく、「何これ?」「一回やってみたい」と思わせやすい競技です。
2026年の愛知・名古屋アジア大会は、日本でパデルという名前が広がる一つの転換点になるかもしれません。
まとめ|アジア大会で見かけたら「壁」に注目
パデルはテニスに似ていますが、実際に試合を見るとかなり違います。
最大の特徴は、壁まで使ってラリーを続けること。
2026年6月時点で世界約3,800万人がプレーし、FIPには100の連盟が加盟。そして2026年9月28日から、日本で開催されるアジア競技大会のパデル競技が始まります。
初めて見る人は、難しいルールを覚える前に「壁に当たったボールがどう返ってくるのか」だけ見てみてください。
たぶん、「何これ、ちょっと面白そう」と感じるはずです。

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